ISEBプリテストとは? 出願方法と試験内容 2026-27年度スケジュールを徹底解説
2026.08.04
ISEB プリテストとは? 出願方法と試験内容、2026-27年度スケジュールを徹底解説
監修:フェネッラ・チェスターフィールド(ピッパズ・ガーディアンズ アカデミック・ディレクター)
イギリスのボーディングスクールへの進学を目指すご家庭が、出願準備の中で必ず目にするのが「ISEB Common Pre-Test(通称:ISEB プリテスト)」です。多くの人気校が採用しているこの試験は、合否を左右する重要な選考の一つですが、
「そもそも……何と読むの?」
「どのような試験?」
「日本から受験できる?」
「いつ受ければよい?」
「過去問は入手できる?」
といった疑問を持つ保護者の方も少なくありません。本記事では、このテストの仕組みから、日本での受験方法、2026-27年度の最新スケジュール、効果的な準備方法までを、イギリス教育の専門家フェネッラ・チェスターフィールド監修のもと、わかりやすく解説します。

Fenella Chesterfield | ファネッラ・チェスターフィールド
ケンブリッジ大学で神学と哲学を学ぶ。その後、ラグビー・スクールで教師としてキャリアをスタート。シニア・リーダーシップのチームの一員として、海外分校の設立やオンライン・スクールの立ち上げに携わった。これらの経験を活かし、2018年より家庭教師とイギリスに進学を希望する家族を繋げる学習支援エージェントを運営。生徒ひとりひとりの関心や能力に合わせたアプローチで英語力向上や進学サポートを行なっている。
▶︎ピッパズ・ガーディアンズのアカデミック・サポートはこちらから
ISEB プリテストとは:一度の受験で複数校に出願できる「共通試験」
正式名称 ISEB Common Pre-Test(アイセブ・コモン・プリテスト)は、英国の多くの名門私立校・ボーディングスクールが入学選考の第一段階として採用しているオンライン試験です。日本の模試や入学試験とは大きく異なるのは、一度受験すれば、その結果を出願先すべての学校と共有できるという点です。
学校ごとに試験がバラバラだと子どもが何度も試験を受けることになり、大きな負担になります。そこでいくつかの学校では受験生の負担を減らすために、このISEBの試験を導入しています。ISEBのテストは「シェアード・アセスメント(共通試験)」方式で、生徒が受験するのは一回だけ。結果は出願した各校に共有され、しかも年齢による補正(Age Standardisation)が行われるため、学年の中で誕生月が遅い生徒も公平に評価されます。
ISEB プリテストは主にYear 6〜Year 7(日本の小学5〜6年生に相当)で受験し、Year 7(11歳)の入学の選考として、またはYear 9(13歳)入学に向けた事前選考として使われます。シニアスクールからの留学を考えている場合、実際の選考はこのテストから始まるケースが多くなります。ちなみにISEB には「ISEB Common Entrance (ISEB コモンエントランス)」という試験もありますが、こちらはYear 8で受験するものです。混同しないようにご注意ください。

▲イギリスのプレップスクールで使われるISEB コモンエントランス用の教科書
試験の内容
試験の内容は4科目・約2時間15分のアダプティブ・テスト(適応型テスト)となります。出題されるのは次の4分野です。
- 英語(読解と文法)
- 算数(英国カリキュラムYear 5終了時点まで)
- 言語推理(Verbal Reasoning)
- 非言語推理(Non-Verbal Reasoning)
すべて選択式で、4科目合計の試験時間は約2時間15分となります。同じ日にまとめて受けることも、複数日に分けて受けることもできます。
最大の特徴はアダプティブ形式であること。正解すると次の問題が難しくなり、間違えるとやさしくなる仕組みで、コンピューターが受験生の到達度に応じて問題を提示し、実力を測定します。このため全員が同じ問題を解くわけではなく、いわゆる「過去問」は存在しません。また、一度解答した問題に「戻る(Back)」ボタンがないため、この形式に事前に慣れておくことが当日の落ち着きに直結します。
アダプティブ・テストの仕組みについては、ピッパズ・ガーディアンズの代表、ベン・ヒューズがISEBのチーフ・エグゼクティブ・オフィサーを務めるジュリア・マーティン氏にインタビューした動画をご覧ください。
日本からの受験方法:3つのステップ
ISEBプリテストは世界中どこからでも受験でき、日本にいながらの受験も可能です。手順は次の通りです。
① 保護者がISEBのホームページのGuardian Portalに登録する
② Applicant IDを出願校と共有する
③ 試験監督センター(Invigilation Centre)で受験する
ピッパズ・ガーディアンズのスクール・アドバイス・サービスではISEBの面倒な手続きを代行し、受験校とのApplicant ID共有もしています。詳しくはこちらからお問い合わせください。
2026-27年度のスケジュール
今年度(2026-27年)の日程はすでに動き始めています。
- 2026年6月9日:Guardian Portal 登録受付開始(開始済み)
- 2026年9月1日:試験期間スタート
- 2027年5月下旬:試験期間終了
注意したいのは、締切は受験校ごとに異なるということです。公式の試験期間は9月から翌5月までと長いのですが、多くの人気校は独自の受験締切を10〜11月に設定しています。このため「ISEBプリテストは Year 6 の秋」という印象を持つ方が多いのですが、正確には公式期間は9月〜5月、ただし実質的な受験シーズンは「志望校の出願締切が集中する秋」です。複数校に出願する場合は、リストの中で最も早い締切に合わせて受験日を設計する必要があります。必ず各校のアドミッションズのページで確認してください。
学校側は、スコアをどう見ているのか
私たちが日常的に英国の学校とやり取りする中で見えるのは、ISEB プリテストの結果が「合否のボーダーライン」としてではなく、志願者理解の材料として使われている実態です。スコアは全志願者の中で標準化されて比較され、面接・在籍校のレポート・課外活動と合わせて総合的に判断されます。また、結果は年度内有効なので、後から出願を追加した学校にも同じ結果を共有でき、受け直しは不要です。逆に言えば、一回の受験がすべての出願校に届くため、受験時期の設計(志望校の中で最も早い締切に合わせる)が戦略上とても重要になります。
日本の入試と、根本的に違うところ
ISEBプリテストを理解する上で大切なのは、この試験が日本の中学受験とのコンセプトから異なるという点です。日本の入試は一発勝負の得点競争ですが、ISEBは「子どもの現在の到達度と伸びしろを、複数の学校が共通のものさしで見る」ための仕組みです。合格最低点が公表されるわけでも、偏差値でランク付けされるわけでもありません。同じスコアでも、学校によって評価は変わります。ある学校では合格圏でも、別の学校では面接やレポートと合わせて総合判断されるのです。なぜなら、学校ごとに「求める生徒像」が違うからです。
だからこそ、試験対策と学校選びはセットで考える必要があります。「できるだけ高い点を取って、届く中で一番上の学校へ」という日本型の発想ではなく、「わが子に合う学校のリストを作り、そのリストが求める水準に向けて準備する」のが英国流です。
過去問がない試験に、自宅でどう備えるか
「過去問がないなら何をすればいいの?」と不安になるかもしれませんが、どのような問題が出題されるかは、私どものようなイギリス教育のプロフェッショナル、また学校の先生方は把握しており、対策の方向性を理解しています。鍵は「詰め込み」ではなく「慣れ」と「積み重ね」です。準備期間の目安は、英語を母語としない生徒の場合6〜12か月。試験形式への慣れだけなら最低3〜4か月は確保したいところです。長時間の詰め込みを時々やるより、毎日少しずつ続けるほうがはるかに効果的です。科目ごとにその対策を共有します。
【英語の対策】
英語は英国カリキュラムに基づく基礎力が土台になります。毎日15〜30分の英語の読書は、語彙・読解・推論のすべてを支える、最も効果的な準備方法です。語彙力を伸ばすには、新しく出会った単語を記録して定期的に見返す「語彙ノート」が効果的です。豊かな語彙は英語だけでなく、この後に説明する言語推理でも大きな武器になります。また、筆記試験の先には英語での面接が待っています。好きな本や最近のニュースについて、普段から親子で会話をする習慣が、そのまま面接準備になります。
【言語推理・非言語推理の対策】
一方、言語推理・非言語推理は学校の授業では深く学習しない分野なので、パズル感覚で早めに問題形式に触れておくと苦手意識を防げます。言語推理の試験では豊かな語彙量があると、有利です。読書などでその力を鍛えてください。
【算数】
算数も英国カリキュラムに基づく基礎力が土台になります。基本的な問題が多くなりますが、英語が母語ではない生徒は、算数専門の単語をしっかりと覚えてください。
コンピューターの画面上で解く形式や時間制限、戻れない仕様(「Back」ボタンがない)への慣れも、模擬受験で体験しておくと本番の緊張が大きく減ります。またISEBの試験対策に関しては、最新かつ正しい情報のアップデートも大切です。

▲たくさんの本を読むことが、英語力や語彙力を上げる最高の方法です
よくある質問
Q1. どの学校がISEBを採用していますか?
学校によってISEB以外の試験(CAT4、UKiset、独自試験など)を使う場合もあります。また公式ホームページ上ではISEBを導入していると明示してあっても、ISEBの試験を受験せずに済む場合もあります。まず志望校の要項確認が第一歩です。
Q2. 結果はいつ分かりますか?
受験完了後、結果はすぐに出願校へ共有されます。ご家族に結果は共有されません。
Q3. 何歳から準備を始めるべきですか?
Year 6での受験から逆算すると、Year 5の頃から準備を始めるのが一般的です。
プロフェッショナルによる試験対策は必要か?
ISEB プリテストでは、出題形式に慣れ、時間配分を身につけておくことが大切です。ただし、対策を始める前に確認したいのは、志望校がISEBプリテストを採用しているか、いつ受験する必要があるか、そしてお子さまの学力や英語力に合った学校かどうかです。
ピッパズ・ガーディアンズの「スクール・アドバイス・サービス」では、お子さまに合った学校選びから、出願時期や試験日程の管理まで、英国ボーディングスクール受験を総合的にサポートしています。ISEBプリテストを導入している学校なのか、独自の試験に配点比重が多い学校なのか、そういった情報も全て把握した上で、ご家族にアドバイスをしています。これまでISEBだけでも、下記ような交渉をしています。
【ケースA】
Year5の夏にイギリス進学を決めた女子。日本の学校で教育を受けていたため、Year 6でのISEBプリテストの受験は良い結果が出ないと判断。受験校と相談して、ISEBプリテストの受験をYear 7に延期し。Year6はイギリスのプレップスクールに入学し、1年間、試験に備える体制を整える
【ケースB】
ピッパズ・ガーディアンズのスクールアドバイスで実力把握のために受けた模擬試験の結果が良かったものの、ISEBプリテストの結果が思わしくなかったYear7の男子。学校の入試部と相談した結果、ピッパズ・ガーディアンズで受験した試験の結果を参考資料として提出。無事に合格
またピッパズ・ガーディアンズのスクール・アドバイス・サービスでは必要に応じて、イギリスの現役教師による英語、試験、面接対策もご案内します。ISEBプリテストのみならずイギリスの学校の試験は、その形式が頻繁に変更され、内容もユニークな学校が存在します。日々、最新の情報に触れているイギリスの現役教師が指導することで、効率的に学ぶことができます。
イギリスのボーディングスクールに興味を持たれたら、まずはお子さまに適した出願のタイミングや今後必要となる準備についてピッパズ・ガーディアンズにご相談ください。イギリスのプロフェッショナルだからこそできるアドバイスを提供しています。初回のコンサルテーションは無料となっています。気がついたら、出願の締切が過ぎてしまっていた、試験対策が間に合わなかった、ということのないように、早め早めの準備がイギリス進学成功の鍵となります。
無料のコンサルテーションはこちら